• 梅守 志歩さん
    2013年入社
    取締役/「ume,」支配人
  • 高橋 大吾さん
    2008年入社
    飲食部門 牛角店長
  • 宅間 美香さん
    2 0 2 1 年入社( 新卒)
    通販事業部 営業担当

    梅守 里奈さん
    2 0 2 1 年入社( 中途)
    通販事業部 商品開発担当

あらゆる人を穏やかにする場所で、
うめもりのミッションを具現化しています。

梅守 志歩さん
2013年入社
取締役/「ume,」支配人
ここは普通のホテルのように分業ではなく、ベットメイキングから掃除、草刈り、サウナの準備や整備など、私を含めた10名ほどのスタッフがなんでもこなしています。車がないと通勤できない立地なので、スタッフがスタッフを送迎しています(笑)。共通しているのは、どんなお客様にも対人間として接するということ。宿のスタッフの役割を果たすのではなく、各自のヒューマニティーでコミュニケーションをとっています。
「人を穏やかな気持ちにしたい」という気持ちが、この施設をつくった原動力。それには古民家である必要はなく、たまたまここの場所で、この形態だっただけ。
「人が人を大切にする社会を創る。国籍、人種、性別、病気、障害に囚われることなくすべての人が幸せになるために」という、うめもりのミッションがぶれなければ、手法はなんでもいい。だから会社も異業種である宿泊事業に対して背中を押してくれたのですし、自然にはその力があると私自身が強く信じています。

「ume,」の特徴の一つが、フィンランド式サウナ。
フィンランドでは、サウナは日本の神社のような場所。中で出産や遺体を清める行為が行われるなど、魂が生まれ変わり、人間が自然に還っていく装置なのです。奈良時代の日本でも、光明皇后が困窮者を救うために建立された法華寺の「カラブロ」があり、「千年以上たっても人間は同じことをやっているのだな」と、ある種の感動を覚えます。

サウナといえば、他の施設では入浴を断られていた車イスのお客様に、事前に介助の相談をした上で入っていただきました。うちは、水着で入浴するアウトドアスタイルですから、入る直前まで車イスで移動していただいて大丈夫。「こんな楽しみができるなんて、夢にも思ってなかった」と大変喜んでいただきました。
さらにうれしかったのは、スタッフがいないときにひとりで移動されようとした際、大変そうにしているのを別のお客様が手伝ってくださったこと。そのお客様曰く、「自然に手が出た」そうです。

つくづくここは、人にやさしく、そして人をやさしくする場所だと感じます。
都会で忙しく働く方には仕事でフル回転している頭と心を穏やかにしていただいて、一方で、社会的弱者とそのご家族には他人に気兼ねなくリラックスしていただきたい。現段階ではまだ障がい者のお客様は少ないので、受入体制を周知していくことが課題のひとつです。

宿の裏山に、現在は誰も通らなくなったがために獣道になっている村道があるんです。そこを人が通れるように掃除することが、次の目標。掃除なら社会的弱者の方も仕事にしやすいので、積極的に雇用することを考えています。宿泊して癒やされるだけではなく、その宿泊費用で就労支援ができるってすてきだと思いませんか? 道が通じたら、人もイノシシも来る(笑)アコースティックコンサートなどで、より多くの方々に楽しんでいただければ、穏やかな心の輪がさらに広がりますよね。
人に限らず、「生きる」ということは自然に負荷をかけるもの。いかに自分の生活を自然になじませられるか、ただの「地産地消」ではなく自然に負荷が少ない選択を続けて、うめもりのミッションを遂行していきます。

現場で学んだことを社会に還元する
夢に向かって進んでいる途中です。

高橋 大吾さん
2008年入社
飲食部門 牛角店長
学生時代にアルバイトをしたのがうめもりとの縁の始まりです。卒業後別の会社に就職したのですが、25歳のときに再就職しました。
その頃は、製造も販売も接客も、スタッフ全員ですべての業務をフォローしあっていました。想い出深いのは、平城遷都1300年祭の「奈良の味館」に出展したこと。まだ社員が4名くらいで、あとはパート・アルバイトしかいなかったのですが、ものすごく売れて。朝作って昼に持っていって夜には売り切れる、という毎日の繰り返しで、ものすごい達成感を味わえました。
部署に分かれて役割分担されている現在とは、隔世の感がありますね。ただ、社内システムは構 築しましたが、世の中に合わせて柔軟に変化していかなければならないと感じています。

うめもりの特徴として、社員たちが個性の塊だということ。高学歴ですが、人とのコミュニケーショ ンが得意ではなかった女性社員がいます。それが、みるみる明るくなって、今では誰よりもしゃべるように(笑)。この変化は、昔からどんなスタッフも見捨てなかった、社長の才能が大きいと感じます。仕事上の評価はするけれども、縁あってうめもりに来た以上は人として責めることは決してしない。雇用についても、「人が人を大切にする社会を創る。国籍、人種、性別、病気、障害に囚われることなくすべての人が幸せになるために」というミッションを実践しているのを肌で感じています。

それにしても、面白い会社です。
「うめもり寿司学校」では、海外に行ったことがない、英語が話せない人間が、「こんなにさまざまな国の人とコミュニケーションをはかることができるのか!」ということを学ばせていただきました。
また、実店舗が増える楽しさを知りましたし、店じまいをしなければならない苦しみも経験しました。特にコロナ禍では、実店舗の脆弱さを痛感しました。
自分はこれからも、一社員として会社に貢献していきたい。飲食現場から、最終的に世のため人のため、今の世の中に生きづらさを感じている人たちを救う一翼をになっていきたいです。

もうひとつ、ミッションを実現する夢があります。
自分は、社員として就職していきなり実店舗を任されました。もちろん、社長からの学びも大きいのですが、現場で学んだことは数えきれません。それを、外に出る一歩が踏み出せない人たちに 経験してほしいと願っています。そういう人の多くは、きっかけがないだけ。近い将来、彼・彼女たちにチャンスを与えるスクールをつくりたいと計画しています。
外に出てアルバイトの面接が受けられる人は、どこでも働けます。でも、できない人には場を与えてあげないと動けないままです。その場をうめもりでつくって、彼らの才能や実力を社会に活かしてほしいし、何もないという人も「現場力」を身につけてほしい。
社長には、ボランティアではなく商売だから、成功を収めろと言われています。もちろん、成功のために計画立てて、夢の実現に向けて着実に進んでいきます。

「一緒に企画を考えてくれたよね」(梅守)
「一発で採用されてうれしかったです! 」(宅間)

宅間 美香さん 2021年入社(新卒) 通販事業部 営業担当
梅守 里奈さん 2021年入社(中途) 通販事業部 商品開発担当
梅守 美香ちゃんのうめもりへの入社の決め手は何だったの?
宅間 奈良・滋賀・京都での企業説明会でうめもりを知って、お寿司学校に興味をひかれたからです。さまざまな国の人と関われるって素敵だなって。ただ、今はコロナ禍でお寿司学校は一時休止になってしまったので、通販事業部に配属されました。
里奈さんが入社してくれて、一緒に働けてうれしいです。
梅守 私も! 美香ちゃんと働けてうれしい。もう、妹みたいに思っているよ。
宅間 里奈さんも末っ子なのに(笑)。
梅守 私たち四姉妹の末っ子という珍しい共通点があって、なんだか波長が合うよね。入社後は事務担当で今は営業担当になったけれど、大変じゃない?
宅間 会社の顔となる営業の窓口なので、緊張します。お取引先様との電話やZoomで商談をしなくてはいけないので。まだ電話に慣れていなくて、お取引先様のご担当者を覚えるのも大変だし…。私、よく里奈さんにお名前を確認してますよね。
梅守 最初はしょうがないよ。社歴は美香ちゃんの方が少し長いけど、社会人としては私の方が先輩だから教えられることは全部美香ちゃんに伝えたいな、と思ってるからいつでも頼ってね。
宅間 ありがとうございます。お取引先様からは季節の新商品のご要望がけっこうあるから、里奈さんも企画開発が大変ですよね。
梅守 企画段階では、美香ちゃんにもアイデアもらっているから助かってるよ。この間も七五三企画で、一緒にクマちゃんのいなり寿司を考えたものね。
宅間 茶色のおいなりさんに、ゴマで目、チーズで鼻を描いて。かわいかったですよね!
梅守 あのアイデアは男性には出てこない(笑)! 手鞠わさび葉寿しのネタも子どもたちが好きな、サーモンやアボカド、まぐろにして。即決で採用されたときは、うれしかったな。うめもりらしさがあって喜ばれる企画であれば、お寿司から包装まで自由に裁量を任されているところが、うめもりで働く良さだと思う。
宅間 私、もうひとつうれしかったことがあるんです。この間TVで手鞠わさび葉寿しが紹介されたことで、何件も注文が入ったじゃないですか。そのうちのあるお客様が、「私実はガンを患っていてね。今抗がん剤治療中で食欲が無かったんだれども、TVでうめもりさんの商品を見たら『とても美味しそう!』と思って食欲がわいてきたの! だから頼みたくてね~」というお話をしてくださって。食欲の無い方でも食べる意欲を喚起する素敵な商品を販売できているんだと、うめもりをとても誇らしく思いました。
梅守 それは美香ちゃんに相手を和ませる天性の才能があるから話してくれたんだよ。社内も美香ちゃんがいるだけでやわらかい雰囲気になるもの。…それにしても、私もよく「変わっている」「マイペース」と言われるけれど、そんな個性的な私から見ても、うめもりはすごく個性的なメンバーばかり(笑)。
宅間 (笑)。それでいてアットホームという。
梅守 メンバーがひとつのチームになれているのは、お互いを理解し合い、その違いを受け止めあえているからかな。うめもりには違いを認め合える文化があると思うな。
宅間 皆ミッションに共感して、その想いを共有している空気がありますよね。社内で言えば寿司製造事業部で働いてくれているベトナムの人たちとも、お友だちのようにフレンドリーに話しますし。
梅守 私自身、障がいがあろうと、海外の人であろうと、関わり方が変わることはないし、どんな人にも愛情と感謝を持って接することが大事だと思っていて、それがミッションにつながるんじゃないかな。皆さん、夢を抱いて日本に来られているんだよね。でも私には、昔から夢がないの(笑)。大病を患ったから特にそう思うのかもしれないけれど、普通でいたいなー、と思ってる。病気になったことで、普通でいられることの有難さに気づけたかな。美香ちゃんの夢は?
宅間 うめもりでの夢は多くの方々に笑顔を届けること。実は写真を撮ることが好きなので、写真とか文章で本を出すのが将来の夢です。
梅守 それ、内容がミッションに合っていれば、会社で本を出版してくれるかもしれないよ! うめもりの社長なら事業部を作りそうだし(笑)。私の願いは、ずっと美香ちゃんが持っている人懐っこさをなくさずに、美香ちゃんらしく成長してほしいということ。これからも一緒にがんばろうね!
宅間 私も、里奈さんの責任感を持って仕事をされている、そういういいところを吸収していきたいと思っています。
梅守 でも仕事ばかりじゃなくて、二人きりの時にジブリ系の鼻歌を歌い合うじゃれ合いは、これからも続けていこうね(笑)。
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