世界が注目する「日本料理」について 5月

2018.05.10


今、世界が注目している「日本料理」について

日本料理の達人である 

梅崎 正利先生にご教示いただきます。


今回は「五月の節供と旬の料理」

について尋ねました。






一般社団法人 

奈良県日本調理技能士会会長 

梅崎 正利先生



◎五月の節供と旬の料理について



〇五月の節供は菖蒲と粽で始まります

5月に入りますと、

木々の新しい緑の間を吹きぬく風は

若若しく薫ります


この風薫る5月5日は端午の節供です。

端は初めの意味で、

午は月の初めの午の日を言い、

5月5日の節を言うようになっています。


又、菖蒲の節供とも言い

菖蒲は邪気を祓うと言われ、

また尚武にも通じるところから男の節供ともされ

鯉のぼりを立て、武者人形等を飾り、

粽や柏餅を作って祝います。


粽は中国より入ってきた物で、

疫病除けの薬と言われた・ちがや

(稲科の多年草、根は漢方薬で強壮剤に用いられた)

で巻き、難を避ける縁起的な意味があったようです。


現在、料理には熊笹で、すし等を巻き供します。

柏は、古来神聖な木であり、

新芽が出ないと古い葉が落ちないという特徴があるので

子供が生まれるまで親は死ねない

(家系が途絶えない)と言う縁起に結び付け、

子孫繁栄につながると、柏の葉で包んだ餅で祝います。


現在、料理には白身の魚で田楽味噌等を包んで焼き、

柏の葉で包み柏餅に見立て供します。




〇端午の祝い料理には、

・粽すし(鱚や海老や若鮎等で)は、つきものです


・椀物には:季節の新蒸物や鯉こくを

 (鯉こくには五色の吹き流し野菜を)


・造りは:柏の葉の上に旬の魚の造りを

 一種か二種を盛り、柏葉造りとします。


・炊き合せは:野菜が良いです。

 筍を大きめに切って、じっくりと炊き

 蕗や若芽を添え木の芽を多めに。


・焼き物は:鯛や伊勢海老で兜焼きに


・ご飯は:炊き込みご飯(腕豆や新百合根等)


・その他、旬の食材を使って供します。



※旬の空豆(蚕豆)=莢が空に向かって付くので、

この名があると言われます。

はしりの小さい豆は皮も柔らかいので、

ちょっと切り目を入れ塩茹でに

(煮すぎぬように注意)

強火で茹で柔らかくなれば丘あげして、

塩をし、一気に冷まします。

少し時間が経って、ひねてきたものは皮を全部剥いて、

出汁と砂糖と塩でさっと炊き、火が通ったら丘あげ、どちらも冷ましておき、

後、漬け地にする。


・大粒種の一寸豆や、

醤油入りの蜜(2回から3回に分けて濃くする)

で篭甲煮に炊き上げますが、

長く炊くと砂糖の浸透圧で、

固くなるので長く炊かないように

注意することが、柔らかく仕上げるコツです。

(冷凍ものや乾燥ものも可)




◎5月の旬のもの

魚介類=初鰹、縞鯵、伊佐木、にじ鱒、女鯒、若鮎、平貝

野菜類=空豆、三度豆、絹さや、淡竹、アスパラ、夏大根、新馬鈴薯